「女性宮家」論議に潜む大問題

 11月25日の読売新聞が、「羽毛田宮内庁長官が政府に女性宮家創設の検討を要請した」と報じて以来、「女性宮家」について各新聞の論議が始まっている。

 「女性宮家」の創設は、女性皇族が結婚しても皇籍を離れなくてもよいように皇室典範を改正し、皇族の減少を防ごうという目的だとされている。将来、現在の皇位継承者が皇位にお即きになられた際、天皇陛下のご公務をお支えする皇族があまりに少ないのは問題があるから、というのである。

 しかし、女性皇族がご結婚され「女性宮家」を創設された場合、その宮家とはいかなる宮家となるのだろうか。とりわけ、その宮家の次世代が皇位継承権を持つのかどうかは大問題となる。

 もし、皇位継承と無関係な宮家を創るというのであれば、現在の皇族とは別の種類の皇族を作ることとなるが、そうしたことが果たして可能なのだろうか。

 一方、女性宮家の次世代が皇位継承権者となるというのであれば、女性宮家創設は「女系天皇」への道をひらくこととなる。

 女性宮家創設が安定した皇位継承に寄与することが(仮に百歩譲って)もしあるとすれば、女性皇族が皇統につながる男系の子孫とご結婚されて「女性宮家」が創設され、その次世代の方が皇位継承権者となられる、という場合だけではあるまいか(むろん、このこと自体を認めるのかどうか議論しなければならないが)。

 そうした意味で、「女性宮家」創設の論議が、「男系」継承維持の改めての確認なしに進められるとしたら、将来の「女系天皇」容認の布石ともなりかねない危うさを含んでいる。「女性宮家」創設には大きな問題がひそんでいる。(日本政策研究センター メール・ネットワーク 平成23年11月29日付)