「夫婦別姓」の既成事実化をもくろむ民主党政権

 支持率の下落が止まらない菅内閣。最近の調査はすべて危険水域とされる20%台。国会での行き詰まりを打開しようと、社民党に協力を求めるというのだから、もう呆れるほかない。

 そんな政権であっても、国会審議を要しない案件については決定できる。その一例が新たな男女共同参画基本計画の決定である。この基本計画とは男女共同参画基本法に基づいて内閣が5年に一度決定する五カ年計画のようなもの。その新たな基本計画の閣議決定が今月に予定されている。

 そもそも「男女共同参画」自体が問題ではある。しかし、それは別としても、今度の基本計画案には「夫婦別姓」の導入など、まったく余計な提言が書き込まれている。

 今年7月、過激派フェミニストの巣窟とも言われる男女共同参画会議が「選択的夫婦別姓制度を含む民法改正が必要」と明記した答申を出し、これを受けた内閣府は「(夫婦別姓を含む)民法改正について、引き続き検討を進める」とトーンダウンしたものの、今月2日、民主党は党の方針として「男女共同参画会議の答申(つまり、夫婦別姓をはじめとする民法改正が必要)を最大限尊重する」と決定し、巻き返しに出ている。

 夫婦別姓制度の導入には、国会による民法改正が必要である。しかし、男女共同参画の基本計画の決定なら内閣だけで出来る。つまり、「夫婦別姓の必要性」を書き込んだ基本計画を閣議決定して別姓導入実現に一歩踏み出そうというわけである。

 別姓制度が導入されればファミリーネーム(家族の呼称)という制度がなくなり、親子・家族の絆が大きく損なわれる。別姓家族では必然的に親子別姓となり、子供への悪影響が懸念される。それゆえ、最近の世論調査では反対意見が多数を占め、今年の通常国会では民法改正案の上程が見送られた。

 しかし、今、民主党政権は法改正を待たず、閣議決定によって既成事実を積み重ねようとしている。問題の根本は民主党が政権を握っているという一点にある。

(日本政策研究センター・メールネットワーク 平成22年12月9日付)