危険な「人権救済機関」法案が国会上程へ

 昨日(12月15日)、法務省が「人権救済機関設置法案」の概要を公表しました。同時に、民主党法務部会に対しても説明を行い、このいわゆる「人権救済機関」に関する法案が来年の通常国会に上程される公算が大きくなっています。

 公表された法案概要を見ると、人権委員会の位置づけが、かつて民主党の主張していた内閣府の外局ではなく法務省の外局となっている点が違うくらいで、独立性の高い「三条」委員会とすることなど民主党案そのままの「危険な法案」です。

 そもそも、この「救済機関」なるものが対象とする「人権侵害」とは何かが明確にされていません。また、人権被害に対する調査は任意とされていますが、人権委員会が人権侵害だと認めれば、「公表」や「告発」もできる規定となっています。

 例えば、この法案を推進してきた勢力が朝鮮学校に対する補助金が出ていないケースを民族差別、学校での国旗・国歌の指導を人権侵害だとしてきたことを考えれば、各地で起こっている朝鮮学校への補助金停止の運動や入学式での国歌斉唱に対して、人権委員会が人権侵害だと問題化させることも充分にあり得るのです。

 また、現在は地方で人権擁護の活動を行っているのは民間人ボランティアの人権擁護委員ですが、法案概要によると、名称は現行のままですが、身分は民間人ではなく非常勤の国家公務員となります。現行人員がそのまま移行すれば、一挙に全国で約1万4千人の国家公務員が増加するわけです。

 さらに、法案概要によると、新たな人権擁護委員は、市町村長の推薦によって委嘱されるだけでなく「特例委嘱制度」が新設されることとなっています。この法案を推進してきた勢力の主張から考えれば、おそらく「人権活動の経験者」「人権擁護を支持する団体の構成員」に対して委嘱されるのではないかと考えられます。

 だとすれば、いわゆる「人権活動家」が国家公務員となるようなものであり、この法案を推進してきた勢力に対する「援助策」となる可能性もある内容だと言えます。

 法務省はこの法案は通常国会への提出予定法案としているようですが、まだ提出が決定したわけではありません。国会に提出させないために、民主党、法務省への反対意見をお願い申し上げます。

法務省 https://www.moj.go.jp/mojmail/kouhouinput.php

民主党 https://form.dpj.or.jp/contact/

(日本政策研究センター メール・ネットワーク平成23年12月16日付)