民主党は日教組とベッタリ

 産経新聞の連載「やばいぞ日本」に、米国で博士号を取ったアジア人留学生の統計が紹介されていた。「日本はわずか200人前後で低迷し、中国は逆に日本の10倍以上の2500人レベルを維持している。中国にかなり離されて韓国、インド、台湾が続き、日本は5位に甘んじている」(7月3日付)。

 このような甚だしい学力低下は、ひとえに「ゆとり教育」の結果と言うほかないが、そもそもこの「ゆとり教育」を提起したのは、あの日教組であった。神奈川県日教組委員長や参議院議員(社会党)を務めた小林正氏によると、70年代に校内暴力、登校拒否など「荒れる学校」が話題になったころ、日教組は詰め込み教育や受験体制が子供の問題状況の根源にある。それらを解決するためには「分かる授業、楽しい学校」にする必要があるとして、猛烈な批判キャンペーンを展開した。その声は、次第に中教審・文部省に浸透し、やがて「ゆとり教育」路線として国の教育政策になるに至ったという(『明日への選択』平成14年4月号)。

 安倍首相は学力低下の元凶である「ゆとり教育」を見直し、子供たちに「確かな学力」を身につけさせるべく、授業時間数の10%増加を打ち出し、今国会で教育改革3法を成立させた。それに先立つ秋の臨時国会では教育基本法の改正によって、教育は法律に基づいて行われるべきことを明示し、日教組などの教職員組合による「不当な支配」を許さない法的根拠を確立させた。今後この方向に沿って教育改革がさらに進むことを期待したい。

 とはいえ、日教組がもたらした弊害は「ゆとり教育」だけではない。反日自虐教育、ジェンダーフリー教育、教育委員会との馴れ合い・癒着……枚挙に暇がないほどだ。さらに、教育現場への悪影響に止まらず、政治とのからみで数々の不法行為を繰り返してきたという事実もある。以下、産経新聞の阿比留瑠比記者へのインタビューより、その一端を紹介しよう。


 

 ―― そうした自浄能力のない、民主党の淀んだ体質を象徴しているのが山教組(山梨県教職員組合)の問題ですね。これについて、少し詳しくお話しいただけますか。

 阿比留 はい。私は当初からこの問題を追いかけているんですが、この問題は民主党が今なお自治労、日教組など「官公労」に依存しているという典型的なケースだと思います。

 山教組の問題というのは、民主党の輿石東氏が、自らの出身母体である山教組、また山教組と表裏一体である山梨県民主教育政治連盟(県政連)を指導し、組織的に選挙資金を集めさせていたという問題です。

 例えば、平成十六年七月の参院選の時は、県政連が輿石議員に対して表に出ているだけで三千万円の寄付をした。その三千万円は山教組が組織的に集めた選挙資金、はっきり言えば教師からの強制カンパなんです。

 こうした教組による選挙資金集めは、学校内での教員の政治活動などを禁じた教育基本法や教育公務員特例法に違反する疑いが濃いほか、献金には領収書も発行されておらず、政治資金規正法に抵触する可能性が当初から指摘されました。

 また実際に産経新聞がこれを報道してから、文部科学省の現地調査が入り、山梨県警と甲府地検の捜査が行われました。その結果、県政連の会長や山教組の財政部長は、政治資金カンパの処理をめぐって略式起訴され、罰金刑をうけました。

 ただ、報道で明るみに出てから、こうした献金は政治資金収支報告書にも記載されるようになりましたけれども、長年、選挙の度に強制カンパが行われてきたということですから、報道以前は恐らく報告されていなかったと思います。

 さらにこのほか、山教組の関連団体の教頭会が甲府市教育委員会の施設でカンパを集めていたこと、輿石氏が平成八年に出馬した衆院選の時に、公立中学校内で選挙対策会議が開かれていたこと……等々が明るみに出ましたが、もっと恐ろしいのはこうした影響力は、組織の枠内にとどまらなかったということです。

 実は山梨では、選挙のたびに山教組が動員され、選挙結果の帰趨を決めてきたという経緯があり、前の山梨県知事も甲府市長も、山教組の支援を受けているほか、時には自民党議員の選挙支援までして影響力を行使しているという。つまり、「保守王国」と言われる山梨の政治家の多くが山教組の言いなりで、県政自体を教職員組合が支配していたという恐ろしいことがまかり通っていたのです。

 また、本来ならば県教育委員会がこうした組合活動を監視しなければならないけれども、教育委員の半数は山教組出身者で、組合と県教委は一体化している。その山教組の親玉が輿石東議員なのです。ですから、輿石議員がこうしろと言うことは誰も逆らえない。

 だから、これは日本が本当に民主主義を名乗るならば、問題にしなければならないし、こうした実態が報道されているにもかかわらず、輿石議員を参院のトップに据えた小沢民主党の見識を深く疑います。……だいたい今度の参院選を仕切る参議院議員会長が、日教組の親玉の輿石東議員であるという一点を見ても、労働組合の利益を代表する旧社会党と今の民主党は変わらない。現実に民主党の地方組織は、いまだに旧社会党から引き継いだ人達が多い組織だといわれています。

〈『明日への選択』平成19年5月号より抜粋〉