ジェンダーフリー条例から家族尊重の条例へ

 平成十八年十二月六日、千葉県市川市議会は、ジェンダーフリーの考え方に基づく現行の男女平等基本条例を抜本改正し、「家庭尊重の理念」に基づく男女共同参画推進条例を賛成多数で可決した(四月一日施行)。

 これまでも、いくつかの地方議会で、男女共同参画行政の健全化を求める請願や意見書の採択や、条例の過激な文言の微修正などの動きはあった。しかし、過激な条例の抜本的な改正は全国でも初めてである。

 同市の現行条例は、全国フェミニスト議員連盟代表でもある女性市議が中心となって作成したもので、フェミニズム勢力にとって「模範」となる男女共同参画条例といえる。そのため、十一月中旬に新条例案の発議が報じられて以降、フェミニズム勢力は全国的な反対運動を展開した。また、議会審議の過程では改正賛成派と反対派の間で激しい攻防が展開されたが、反対派は議長に議案の取り下げを申し入れるなど、新条例案成立の可否は最後まで予断を許さない状況であった。

 最終的に、保守系四会派の議員は最後まで結束を維持し、二十二対十八の僅差で事実上のジェンダーフリー条例を抜本改正した。

 これを契機に、過激な条例を持つ全国の自治体にも条例改正の動きが広がることが期待される。そこで、今回の条例改正の経緯や新条例の意義などを中心にレポートしたい。(日本政策研究センター研究員 小坂実)

 

〈『明日への選択』平成19年1月号より抜粋〉

【本論文の主な内容】

・全会一致で成立したジェンダーフリー条例

・議員立法による条例改廃への経緯

・新条例の注目ポイント

・市川市の快挙を「一点突破」に

(続きは、『日本の自立と再生をめざして』で読めます)