「自治基本条例」はなぜ危険なのか

 四年に一度の統一地方選挙も終わり、各地で地方政治を担う首長や議員の新たな顔ぶれが決まった。今さらいうまでもなく、住民の直接選挙で選ばれた首長と議員(議会)が車の両輪のように意思決定を行うのが憲法や地方自治法が定めるわが国の地方自治のあり方だ。良くも悪くも地方分権が進んだ現在、首長や議会の役割と責任はかつてなく大きくなっていると言えよう。

 ところが、「市民自治」「市民参加」といった大義名分の下、首長や議会の権限を軽視し、国法が定める地方自治のあり方を根本から変革しようとする動きが進められている。いわゆる自治基本条例(以下、基本条例)制定の動きである。

 基本条例とは、一言でいうと、自治体運営の基本原則や住民参加の仕組みなどを自治体が独自に定めた条例と言える。「まちづくり基本条例」などとも称されるが、平成十三年に北海道ニセコ町で制定されて以来、地方分権を追い風に、次々と各地で制定されている。昨年の四月時点で約五十の市区町村で制定されたが、その後も多くの自治体で策定作業が進められている。

 最近、各地の地方議員などから基本条例に関する情報提供や問い合わせが相次いだこともあり、遅蒔きながら基本条例の実態や背景を調べてみた。

 最初に結論を記しておけば、基本条例は左翼勢力による「新種の革命」であり、決して真の意味での地方自治の発展につながるものではない。以下、基本条例の危険な実態と背景を述べたい。(日本政策研究センター研究員 小坂実)

 

〈『明日への選択』平成19年5月号より抜粋〉

【本論文の主な内容】

・過激派やカルトも「市民」!?

・未成年や外国人にも「投票権」

・軽視・束縛される議会と首長の権限

・基本条例の推進勢力

・狙いは自治体からの「革命」

(続きは、『日本の自立と再生をめざして』で読めます)